中部電材では、環境分野においても積極的に挑戦していきます。
昨今、注目を浴びている「太陽光発電システム」に利用するケーブル・電材は様々なものがございます。太陽光発電システムの使用環境、許容電流、電圧などの条件により適切なケーブルを選定して頂く必要がございます。
以下、代表的なケーブルを紹介させて頂きます。
電線・電材について
太陽光発電システムに利用する主なケーブル・電材
配線構成
太陽光発電システムには、独立型システムと、電力会社の商用系統と接続する系統連携型、さらには蓄電池を利用した防災連携型の3種類があります。
独立型システム
電力会社の系統と完全に分離したシステムで、独自に発電し独自に使用します。
系統連携型システム
電力会社の系統と接続し、電気を売買出来るシステムです。発電量が自己使用分を上回っている時は、電力会社へ売電することが出来、反対に下回っている時は、買電することが可能なシステムです。
防災型連携システム
上記のシステムに加え、蓄電池(バッテリー)を利用したシステムで防災時に特定負荷へ電力を安定して供給することが出来ます。
一般住宅では、太陽電池アレイ、接続箱、パワーコンディショナ、商用系電力計、住宅用分電盤により構成され、図のような機器の接続システムとなります。
各装置の概要
太陽光発電システムにおける各装置の概要をご説明いたします。
太陽電池モジュール・アレイ | 太陽の光から効率的に直接電力をつくります。太陽光モジュールの集合体を太陽光アレイと呼びます。 |
---|---|
接続箱 | 太陽電池モジュールからの配線を一つにまとめ、集めた電力をパワーコンディショナへ供給する装置です。 |
パワーコンディショナ | 太陽光モジュールで発電された直流電力を建物内で使用できる交流電力へ変換する装置です。太陽光システム全体を自動管理します。一系統連系型にて使用されているパワーコンディショナと、自立運転機能と蓄電池併用機能を持ったパワーコンディショナがあります。 |
蓄電池(バッテリー) | 太陽光で発電した電気を溜めておく蓄電池です。昼に発電した電気を溜めて置き、発電のない夜に使用することが出来ます。 |
分電盤 | パワーコンディショナで変換された交流電力を各部屋で使用出来るようにする他、送信ユニットや、売電、買電電力量計へ供給します。 |
電力量計 | 商用系統(電力会社)との接続に用い、売電・買電の量をそれぞれ表示する装置です。 |
ケーブル及び電材
ケーブル種類 | 連続許容温度[℃] | 耐燃性 | 熱変形性 | 耐候性 |
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CV・CVT | 90 | ○ | ○ | ○ |
VV | 60 | ○ | △ | ○ |
VCTF | 60 | ○ | △ | ○ |
2PNCT | 80 | ◎ | △ | ○ |
KIV(H-KIV) | 60/75 | ○ | ○ | △ |
屋外部分に設置するケーブルは、CVといわれるケーブルがほとんどです。環境を配慮したエコケーブルは、従来のCVケーブルに比べ割高ですが、太陽光発電システム用エコケーブルとして積極的に採用して頂くことをお勧めします。
CVケーブル 600V 架橋ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシースケーブル、EM電線
設置場所 | 【屋外】太陽電池から屋外部分。 太陽電池モジュール間、太陽電池モジュールと接続箱間及びパワーコンディショナ間の直流配線専用 |
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主な取扱メーカ・記号 | 古河電工 エコエース他 600V EM-CE |
耐電圧 | 600V |
JIS記号・規格 | EM 600V CE/F, JIS C 3605 |
特長 |
|
構成 |
|
線心識別 | (2芯)黒、白 (3芯)黒、白、赤 (4芯)黒、白、赤、緑(白は自然色も含む) |
連続導体許容温度 | 90℃ |
注意事項 | 40W以上のほとんどの太陽電池では、2SQのCVケーブルが引き出し線として利用されています。太陽電池モジュールを並列で設置する場合は、許容電流に余裕をみたケーブルサイズを選定して頂く必要がございます。(電線の許容電流一覧 をご参照下さい。) |
電線ケーブル用可とう管路材 プラフレキPFDハイクオリティ・ブラック
設置場所 | 【屋外】太陽電池から屋外部分。 |
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主な取扱メーカ・記号 | 古河電工 他 |
適応規格 | JIS C 8411 |
特長 |
|
構成 | 2層構造 <外側>ポリ塩化ビニル <内側>ポリオレフィン |
VCTFビニルキャブタイヤケーブル 300V
設置場所 | 【屋内】各種小型電気機器への配線など |
---|
KIV電気機器用ビニル絶縁電線、 H-KIV電気機器用耐熱ビニル絶縁電線 600V
設置場所 | 【屋内】パワーコンディショナ、チャージコントローラ、バッテリー、インバータへの配線など |
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VVF ビニル絶縁ビニルシース平形ケーブル 600V
設置場所 | 【屋内】建物の屋内配線に使用される、通称Fケーブルです。 |
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参考:EM 600V CE/Fの許容電流値一覧(単心、2心、3心)
布設条件 | 空中、暗渠布設 | 直接埋設布設 | 管路引き入れ布設 | |||||
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単心 | 2心 | 3心 | 単心 | 2心 | 3心 | 2心 | 3心 | |
公称断面積 (mm2) |
3条布設 S=2D |
1条布設 | 1条布設 | 3条布設 S=D |
1条布設 | 1条布設 | 4孔4条 布設 |
4孔4条 布設 |
2 | 31 | 28 | 23 | 38 | 39 | 32 | 25 | 21 |
3.5 | 44 | 39 | 33 | 52 | 54 | 45 | 35 | 29 |
5.5 | 58 | 52 | 44 | 66 | 69 | 58 | 45 | 37 |
8 | 72 | 65 | 54 | 81 | 85 | 71 | 55 | 46 |
14 | 100 | 91 | 76 | 110 | 115 | 97 | 75 | 63 |
22 | 130 | 120 | 100 | 140 | 150 | 125 | 98 | 81 |
38 | 190 | 170 | 140 | 190 | 205 | 130 | 130 | 110 |
基底温度 | 40℃ | 25℃ | 25℃ | |||||
導体温度 | 90℃ | 90℃ | 90℃ |
(単位:A)
※漏電事故対策として、電気設備基準(18条)に従い、太陽電池モジュールや、パワーコンディショナより、単独でD種(3種)設置工事(100Ω)を行って下さい。
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